| Parkway North RealestateLTD. 高良健治 氏 |
 名前 ：高良 健治
設立時の年齢 ： 39歳
会社の形態 ： C Corporation
業種 : 不動産業
設立州 ： ニューヨーク
起業時の準備金 ： 20万ドル
経歴 ： 1953年東京都生まれ。飼料商社、飲食業などを営む実家に育つ。中央大学経済学部在籍中から英文学者になることを志し卒業後、姉夫婦を頼りNYへ。 NYUなどで英文学を1年学んだ後日本に戻り大学院を受験するも失敗。父の勧めで栃木の畜産会社で研修生として不良少年達に混じり1000頭の豚の管理に 携る。1年後、池袋の紅花レストランに就職。英語力を買われ2年後の81年米国へ駐在として派遣される。テキサス、テネシーを経て86年NYへ。88年、 働きながら不動産ライセンスを取得。91年、10年働いた紅花を退職。92年、15年の歴史を持つパークウェイノース不動産を買い取り独立。現在に至る。
会社情報
会社名 ：Parkway North RealestateLTD..
従業員数 ：15名
URL ： www.parkwaynorthre.com
話しぶりから高良社長のまじめで実直な人柄がにじみ出てきます。「口八丁、手八丁の人が多い不動産業界でやっていけるのか？」と独立時にお兄さんが心配さ れたのもなんとなくうなずけます。反面、人生を左右する不動産を扱うには、不器用なくらいの正直さがお客様を安心させるのだと思います。何度も回り道をし ながらしっかりと地盤を築き上げた実績は「まじめでいいんだ。」という勇気を多くの人に与えてくれているように思います。
|
| 起業した時、苦労したこと |
|
当時ロングアイランドのリトルネックに会社があり、バブル崩壊後、日系企業が次々に撤退やＮＪなどの他州に移転する逆境の中の独立だった。主要顧客である 日本人がどんどんいなくなる中、日本人のエイジェントも確保できなかった。仕方なく、アメリカ人、外国人を雇うも、なかなか売上が上がらない。持っていた 不動産を売りながら、大量の宣伝、会社訪問などの営業、挙句に業務とは関係ない送迎、引越し手伝いなど本業以外のサービスで少ない顧客を繋ぎ止めしようと したが利益を圧迫するばかりだった。96年、一念発起しウエストチェスターに移転するも、今度は駐在員家族が多いため日本人顧客がいても日本人の優秀な人 材の確保に苦労し売上アップに結びつかなかった。02年、マンハッタンに進出したことでやっと優秀なエージェントと顧客の確保が容易になり、売上も飛躍的 に向上した。
|
| これから起業する人へのアドバイス |
|
起業前に最低３年くらいは準備期間を設け、その間に最低１年分くらいの生活費の確保、起業する予定の業界の企業で経験を積む事をお勧めします。一旦独立し たら３年くらいは３６５日休みなく働くつもりで家族のためにも仕事に打ち込んでください。そうすることで仕事の流れがつかめ、事業の成否が見えるようにな ります。そこまでしても事業が軌道に乗らないなら、家族や従業員を不幸にしますから事業を続けるべきかも含めて戦略を見直す必要があります。真剣に打ち込 むことでしか事業の行く末がカラーで見えてくるすべはありません。決して楽して成功できるビジネスなどこの世にないのです。
初出：「アメリカンドリーム12月号」
|
| 取材・木田俊彦 / Johnman USA 社長。同志社大学卒。リクルート退社後、９４年に渡米。カラオケのパイオニアとして、また、NYの若手起業家グループの中心的存在として活躍中。 |
|
|
