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 Precious Pieces Gallery Inc. 小平伸浩 氏

名前 :小平伸浩
設立時の年齢 : 44歳
業種 :高級インテリア和紙の企画、製造、販売
起業時の準備金: $9,000
設立州 : ニューヨーク州


経歴 : 1960年新潟県生まれ。日本大学卒業後、大手メーカーで映像音響システムエンジニアとして5年間勤務。90年に渡米。Pratt Institute建築学部のマスター受講。93年NYのインテリアデザイン入社。98年大手ゼネコンNY支社入社。99年独立し、デザイン、施工を行うMarengo Design Inc設立。04年インテリア和紙の企画、製造、販売を行うPrecious Pieces Gallery Incを設立し現在に至る。

会社情報
会社名 :Precious Pieces Gallery Inc.
URL: www.precious-piece.com
資本金: 1万ドル
年商: 30万ドル(グループ年商)
従業員数 : 3名

「長年の伝統に裏打ちされた本物の和紙には、その空間にいる人の性格まで変えてしまう力が備わっているのです。」小平社長の言葉には、和紙への熱い思いが感じられます。日本では、アメリカ的な大量生産大量消費の波に押され伝統工芸である和紙職人がどんどん廃業に追い込まれているそうです。建築、デザインの仕事に携りながら日本人である自分が、日本とアメリカのため役立てることは何かを考える中で行き着いたのが、高級和紙を使ったインテリアでした。硬い空間の中に、職人の心が宿った柔らかい和紙のインテリアを飾ることで、人の心をやさしく変えて行きたい。小平社長の思いは、きっとアメリカ人にも伝わることと 思います。

起業した時、苦労したこと

事業を始めるにあたってお金を生まないショールームを持つより少しでも売上が上がればとイーストビレッジにショップを開きました。開店当初は、注目を浴びマスコミからも多くの取材を受け「これはいける」と確信しましたが、一般の人には、和紙のインテリアを自分の部屋にどうコーディネートするかイメージがつかないらしく、また、デザイナーなどの専門家も忙しい人ほどわざわざ自分から店に足を運ぶわけもなく半年経っても泣かず飛ばずの状態が続きました。結局店を小売専門会社に任せ、専門家への訪問営業に切り替える事で何とか窮地を脱したのです。今では、六本木ヒルズのグランドハイヤットホテルやアメリカの数々のホテル、レストラン、ショップに納入されるようになり事業も軌道に乗り始めました。

これから起業する人へのアドバイス

日本で起業しようとするといろいろ周りからの雑音が多く大変ですが、アメリカでは、そんなことも少なく起業は簡単です。自分のライフワークだと思う仕事が見つかったらまずやってみることです。子供でも始めは興味本位で熱いものに触って火傷すれば同じ事はしなくなるのと同じように、実体験学習型の経営でいいのです。自分を知った上で、使命感を持って出来る仕事さえ見つかれば、少々の事ではへこたれず続けられます。諦めず試行錯誤を繰り返すうちに、きっと事業 も形になり成長していくと思います。
初出:「アメリカンドリーム2007年7月号」

取材・木田俊彦 / Johnman USA 社長。同志社大学卒。リクルート退社後、94年に渡米。カラオケのパイオニアとして、また、NYの若手起業家グループの中心的存在として活躍中。
 
 
 

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