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 Kensyo Inc. 米澤健治 氏

名前 :米澤健治
設立時の年齢 : 51歳
業種 :衣料品企画製造卸業
起業時の準備金: 10万ドル
設立州 : ニューヨーク州


経歴 : 48年生まれ。福岡県出身。72年同志社大学文学部英文科を卒業後、京都の中堅繊維商社に入社。貿易部に所属し海外の取引拡大の中心的存在として活躍。89年、NYへ子会社設立のため赴任、代表を務める。00年黒字にもかかわらず本社の方針で撤退が決定し独立を決意。00年3月Kensyo Inc.を設立し現在に至る。

会社情報
会社名 :Kensyo Inc.
資本金: 5万ドル
従業員数 :4名

30年近いサラリーマン生活の後、51歳での起業は勇気が要ったことと思います。米澤社長は米子会社をゼロから立ち上げ、バブル崩壊のため苦しくなった本社のサポートもない中、苦労して黒字化したものの、本社の方針転換で11年後に自ら閉鎖することになりました。もはや日本に帰っても自分の活躍出来る場はなく、起業するしか選択肢は残っていなかったそうです。独立後もこれまで付き合ってきた韓国や中国の協力工場や日本のデザイナーが一緒に付いて来てくれたのは米澤社長の前向きでまじめな人柄によるものでしょう。今では、ボストン、スミソニアン、大英美術館など200以上のミュージアムショップで販売される 色鮮やかなネクタイやスカーフのように、同社の未来も明るく輝いているように思います。

起業した時、苦労したこと

この商売は、資金繰りが大変です。季節による売上変動も大きく、しかもデザイン、工場へ発注の際、支払いを行ってからお客様に販売しお金を回収するまで2−3ヶ月かかります。前の会社で経験しているとはいえ、自分のお金でリスクを背負うことは大きなプレッシャーでした。大きな商売が目の前にあっても資金調達出来なければ受注できないというジレンマとの戦いでした。また日本と違いアメリカは、人間関係だけで取引が保障されることなく「いかにいい商品を安く提供できるか」がすべての取引の指標です。新規取引を始めやすい分、明日には取引がなくなるかもしれないのです。流行のサイクルの短い業界だけに常にリス クと隣あわせで緊張の解けることのない日々でした。

これから起業する人へのアドバイス

始める前に自分のビジネスの資金計画をきちんと立てることです。扱う商品の利益率、取引形態に基づく資金の流れをしっかりつかんでおいてください。さらに始めは見栄を張らず、家賃などの固定費は極力抑えることも大事です。また、アメリカのマーケットは誰にでもオープンな分、競争も激しく、商品、サービスの値決めが肝心です。原価の積み上げで利益の出る値段を決める供給者側の都合で決める発想では誰も買ってくれません。あくまで消費者側の発想でお客様が買いたいと思う値段を見極め、それからその値段でも利益がでるよう工夫と努力をして原価を下げていくのです。アメリカは、日本やヨーロッパと違い「いいものは、高くても仕方がない」とは思ってくれません。「いいものを安く売っても儲けられる」そんな会社の体質作りを常に怠らないでください。
初出:「アメリカンドリーム2007年8月号」

取材・木田俊彦 / Johnman USA 社長。同志社大学卒。リクルート退社後、94年に渡米。カラオケのパイオニアとして、また、NYの若手起業家グループの中心的存在として活躍中。
 
 
 

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